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ブラジル中銀=仮想通貨ブームに危機感?=「ブラジル通貨当局は一切関知しないと」警告文

 ブラジルでも、ビットコインなど、いわゆる仮想通貨に対する関心が高まっていることから、ブラジル中央銀行は16日に、仮想通貨を発行しても、ブラジル当局はその価値を保証しないと警告文を出した。
 世界には英国ポンドのように、実体経済の為替需要も流通量も少ないために価値が変動しやすく、投機資金で取引される通貨もある。だが、ブラジル中央銀行は「仮想通貨は(英国ポンド同様に投機的な価値が高いが)、英国ポンドのような実在通貨への両替は保証されていないし、いかなる実質的資産によっても裏付けされていない。その価値は、発行者との個人的な信頼関係においてのみ得られるもの」としている。
 ブラジル中銀は、「第3者の名前で仮想通貨を取引または保有する企業は、物理的にも法的にも、ブラジル中央銀行によって規制、認可、監督されていない」と指摘している。
 また、「国内の金融システムの枠組の中には、仮想通貨を管理、定義、保証する法律の条文などはどこにもない。ブラジル中央銀行は、仮想通貨に関わるオペレーションには一切関わっていない」と改めて強調した。
 ブラジル中銀はその声明の中で、仮想通貨が進化し、人々の関心を集めていることや、取引まで行われていることは十分認識しており、仮想通貨を管轄している機関や団体に対しては、必要に応じてあらゆる措置を採択する可能性も視野に入れつつ、国際的な議論の推移を見守っているとした。(16日付アジェンシア・ブラジルより)