ブラジル北部のパラー州が、州内の物流強化と持続的経済成長達成のため、中国企業に積極的にアピールしていると16日付現地紙が報じた。
パラー州は、州東部にある23の自治体をまたいで南北に走り、総距離1312kmとなる貨物鉄道の敷設を計画している。その鉄道の輸送量は年間1億7千万トンが見込まれている。
140億レアル規模の巨大プロジェクトに投資を呼びかけるべく、パラー州代表団は国中を回り、中国やロシアなどの外国企業や高官を訪問して、積極的に対話やPRをしている。
中国企業などからの好感触を得た同州政府代表団は、去る9月に北京を訪問。政府や企業関係者に開発計画や同州の持つ潜在力をアピールした。代表団には州高官や州議会議員と共に、シモン・ジャテーネ知事まで参加する力の入れようだ。
代表団が北京で最初に参加したのは、第2回Brics諸国、開発、改革、統治フォーラムで、交通インフラの世界的企業、中国交通建設(CCCC)の副社長ソン・子宇(ソンは子ヘンに小)氏は、「パラー州のことをよく知り、投資を検討する事が出来る機会は、中国や他のBrics諸国の企業にとっても重要だ」と語った。
ジャテーネ知事は同フォーラムのパネルディスカッションにブラジル代表として参加し、パラー州の鉄道敷設計画について詳細な説明を行った。
多くの企業関係者などが、法定アマゾンの森林など、環境保護への配慮に関心を寄せた。知事もそれに応えるべく、同州でも経済、社会、環境部門を統合した施策を練って、鉄道敷設計画を実行していく事を強調した。