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一時間のノルデスチ旅行

 ある昼下り、食事処を探しにコンデ・デ・サルゼーダス街へ。セー駅から徒歩5分ほど。治安が良い場所とは言えず、東洋街に住んで半年以上経つが、一度も足を踏み入れたことが無かった。
 だが日本移民とは縁が深い場所だ。1910年代前半から住み始め、ブラジル初の日本人街となった場所だからだ。今はノルデスチ(北東伯)から移ってきた国内移民が多く、日系人はほぼ見かけない。
 道行く人は一様にTシャツとジーパンといったラフな格好。Yシャツを着て歩いていると落着かない。ポルキロ食堂に入ると、ノルデスチ郷土料理バイオン・デ・ドイス。米と豆と肉を煮込んだピラフのような料理で、チーズ風味が美味しい。
 少し坂を上がるだけでジョン・メンデス広場で、Yシャツ族ばかり。景色のあまりの変わりように狐につつまれたような気分。昼1時間のノルデスチ旅行だった。(陸)