ブラジル地理統計院(IBGE)が24日、2016年のブラジルの総人口は2億550万人で、白人と黒人の混血である褐色の人の比率が白人を上回ったと発表したと同日付現地紙サイトが報じた。
2012年の数字と16年の数字を比べると、総人口は1億9870万人から2億550万人に、3・4%増加した。
この中で、褐色の人の割合は、45・3%から46・7%になり、6・6%増えたが、白人の割合は46・6%から44・2%に1・8%減った。黒人は7・4%が8・2%に14・9%、黄色人と先住民は0・7%が0・9%に28・6%増えた。
調査員が改めて指摘したのは、今回の調査で、褐色人口が白人人口を凌駕した事だ。ブラジルの人口調査では肌の色は自己申告で、父親か母親が黒人だと、肌の色が白くても褐色として数えられる。褐色の人の割合は常に増えてきたが、白人人口を超えたのは初めてだ。
また、黒人人口が褐色人口以上に増えた事については、黒人の方が出産率が高い事と、自分は黒人と認識する人や黒人である事に誇りを持つ人が増えた事が原因と見られている。
肌の色の人口比率は地域差が大きく、北部や北東部は褐色が72・3%と64・7%(黒人は7%と9・9%、白人は19・5%と24・8%)を占めるが、南東部と南部の褐色人口は37・6%と18・7%(黒人は9%と3・8%で、白人は52・2%と76・8%)のみだ。中西部では褐色が55・3%、黒人が6・9%、白人が37%だった。
出生数の減少と長寿化による高齢化は今回調査でも顕著で、60歳以上の人の割合は12・8%から14・4%に増えた。一方、9歳までの子供の割合は14・1%が12・9%に減った。
男女の割合は、48・5%対51・5%で、12年の調査結果と大差がなかった。ただ、19歳までは男性の方が多く、女性の方が多くなるのは20歳を超えてからだ。30歳以上ではこの傾向がより顕著になり、40歳を超えてからは、5歳刻みで数えた男女の数の差は常に100万人を上回っている。