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デング熱やジカ熱流行の危険性は?

 ブラジル保健省が28日、全国の自治体のネッタイシマカの生息実態調査の結果を発表した▼データが集まった3946市の大半は、10月~11月半ばの調査で、蚊の幼虫(ぼうふら)が見つかった家屋が1%未満だった。だが、1~3・9%台の市は1139、4%以上の市も357あった。今年からはデータ提出が義務付けられ、本来なら全市の数字が出揃っているべきだ。ところが、現時点ではまだ、9州都を含む約1600市が、調査未実施または報告書未提出だという▼それでも、37%の市ではデング熱やジカ熱、チクングニア熱の流行が起こりうるまたは要注意との状態は驚きだ。しかも、ジカ熱が原因とされる小頭症児発生が最も多かった北東部では、流行の危険ありや要注意の市が41%あった。以下、北部40・4%、中西部20・1%、南東部19・32%、南部13・66%と続く▼旱魃が厳しい中西部と北東部では、雨水などをためた桶や樽がぼうふらの主な繁殖地だった。この現象は、サンパウロ市でデング熱患者が多発した年が水危機の年だった事や、貯水槽がない家の多い地域でデング熱患者が多発した事と重なる。南部や北部ではゴミ、南東部では植木鉢などが蚊の幼虫の主な繁殖地だ▼11月11日までに報告されたデング熱感染が疑われる患者の数は昨年同期比83・7%減の23万9076人、チクングニア熱患者は32・1%減の18万4458人、ジカ熱患者は92・1%減の21万4126人だが、患者数減少は気の緩みも招き勝ち。お互いに呼びかけて蚊の発生源撲滅に努めると共に、上下水道整備への行政努力が止まったりしないように、警告し続けていかなくては。(み)