ブラジル地理統計院(IBGE)は11月29日に、2016年のブラジルでは、小児、青少年(5~17歳まで)人口4010万人の約4・5%にあたる180万人がなんらかの労働をしていたとの調査結果を発表した。
5~9歳の子供は3万人、10~13歳の子供は16万人が働いていたが、74%は金銭報酬を受け取っていなかった。14~17歳ではこの割合は22%に下がる。
小児労働は家計を助けるためとの見方が一般的だが、この事実は、小児労働が金を稼ぐためだけに行われているわけではない事を示している。
調査では、北部では5~13歳児の1・5%が働いていたが、南部ではその割合が0・3%に過ぎないことも判明した。小児、青少年労働者の65・3%は男性(男児)で、黒人や褐色人(パルド)が占める割合は64・1%だった。
法律上、就労が可能な年齢は16歳からで、14、15歳は「見習い(技能習得中)」という条件でのみ認められる。つまり、5~13歳児に関しては、いかなる労働も違法で、撤廃されなければならない。
5~13歳で働く子供の就学率は98・4%で、働いていない子供の就学率とほぼ同じだ。16、17歳になると、この数字は74・9%に落ちる。13歳以下で働く子供の主要な職種は農業だ。専門家は、家業を継がせるため、親が自らの監視下で子供に仕事をさせ、知識や家族の伝統を伝えようとするケースがあるとしている。