ダッタフォーリャによる18年大統領選に関する世論調査が11月末に行われ、ルーラ氏(労働者党・PT)が依然として、34%と圧倒的な支持率を維持しており、2位の極右候補、ジャイール・ボルソナロ氏(愛国党に移籍予定)への支持率も安定していることがわかった。3日付フォーリャ紙が報じている。
今回の調査は11月29、30日に全国の68市2765人を対象に行われたものだ。それによると、マリーナ・シウヴァ氏(レデ)、元最高裁判事のジョアキン・バルボーザ氏、テメル大統領、エンリケ・メイレレス財相(社会民主党・PSD)も加えたケースでは、1位のルーラ氏の支持率は34%で、2位のボルソナロ氏の17%に2倍の差をつけた。
3位のマリーナ・シウヴァ氏(レデ)は、ここ最近の沈黙や、「所属政党の内紛で不出馬も」との噂が浮上していた影響か、この顔ぶれでの支持率は2桁を割り込み、9%だった。マリーナ氏は、今回の調査結果が発表された2日に出馬表明を行った。
4位は、ジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事(社会民主党・PSDB)とシロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)という、過去の出馬経験もある2人が6%で並んだ。
今回の調査で特筆すべきは、決選投票のシミュレーションでもルーラ氏が強さを増していることだ。たとえば、ボルソナロ氏との決選投票になった場合、9月の調査では47%対33%だったところが、今回は51%対33%とその差が開いている。決選投票でルーラ氏の得票率が50%を下回る相手は、現状ではマリーナ氏のみだ。
ルーラ氏は、現在抱えている収賄疑惑などの裁判で、2審の地域裁でも有罪になれば、出馬資格を失う(上級裁判所への控訴はまだ可能)。今回の調査では、ルーラ氏不出馬の場合のシミュレーションも行われている。
ルーラ氏不出馬でマリーナ氏出馬の場合の1位はボルソナロ氏だが、得票率は21%と伸び率が少ない。逆に、ルーラ氏と同じ左翼のマリーナ氏が16%、シロ氏が12%と倍近く上がり、中道右派のアウキミン氏まで9%に上がった。
今回の調査では、PSDB候補をジョアン・ドリア・サンパウロ市市長に代えた場合のシミュレーションも複数行われたが、いずれの場合も、支持率がアウキミン氏を下回る結果が出た。これは、「アウキミン氏が大統領選、ドリア氏がサンパウロ州知事選」の後押しにもなりそうだ。
なお、冒頭の顔ぶれの場合、ジョアキン・バルボーザ氏は5%で、前述の5氏に続く6番手だった。テメル大統領や、連邦政府の連立政党が推す姿勢を見せているエンリケ・メイレレス財相(社会民主党・PSD)は、アルヴァロ・ジアス氏(ポデモス)やマヌエラ・ダヴィラ氏(ブラジル共産党・PCdoB)より支持率が低く、わずか1%に終わった。