アップル社の最新型スマートフォン、iPhoneXは、ブラジルでも8日に発売開始となったが、初日の売れ行きはあまり芳しいものではなかった。
ブラジルはiPhoneXの価格が世界一高い国で、その価格は、容量64GB版が7千レアル(24万5千円相当)、256GB版が7800レアル(27万3千円相当)だ。
日本や米国での販売価格の2倍近い値段も影響したのか、サンパウロ市内でも富裕層が多く住むモルンビ地区のショッピングモールにあるアップルの公式ストアーでは、開店前から発売を待っていたのは6人に過ぎなかった。
発売開始当日の朝8時に店に着き、列の先頭に並んだのは、サンパウロ市から250キロ以上はなれた、同州内陸部のアララクアラ市から、おばと祖母に付き添われてきたガブリエル・マンゾーリ君(14)だ。彼は昨年、iPhone7の発売開始時もここで一番に並んだ。
ブラジルで一般販売された最初のiPhoneXを手にしたガブリエル君は、「僕はiPhoneをいつも使っているんだ。この最新モデルはこれまでのモデルよりずっと綺麗だね」と、外側に縁取りがされておらず、端の部分まで画面が広がっている新モデルを賞賛した。「早く使いたくて待ちきれない。友達にも見せびらかすんだ」とガブリエル君は満面の笑みを浮かべた。
2番目に並んだ心理学者のジエゴ・マウアーベルギさん(32)は、「着いたら、男の子が1人いただけ。行列なんて出来ていなかったから、店員さんは、扉を開けて開店まで中で待たせてくれた」と拍子抜けの様子だった。
結局この日の行列は、11月3日に、iPhone8、iPhone8 Plusが発売された時と同様に、寂しいものだった。(8、9日エスタード紙より)
タグ:サンパウロ