7月の第20回県連日本祭りに参加したサンパウロ州教育局の史料センター、マリオ・コヴァス教育参考センターのマリア・クリスチナ・ノゲロウ・カタラン所長(48)、協力者で元職員の日野寛幸さん(71、福岡県)が来社した。
サンパウロ州教育局は日本に関する名前がついた16州立学校に対し、その名前の由来や縁の人物についての生徒に調査させ、展示会『サンパウロ州立学校の歴史』として会場に貼りだした。主旨に賛同し、参加校全てに『日本文化』などの本紙ポ語出版物を寄贈したことに対し、カタラン所長は感謝のために編集部を訪れた。
教育局サイトによると、当日はジョゼ・レナト・ナリーニサンパウロ州教育局長も展示を楽しんだ。
企画の主旨は、州立学校の歴史を生徒らが知ること。「日本祭りという大きな影響力のある日系イベントの中で生徒の調査が発表されることにも意義がある」そうだ。
教育局は来年も同様の企画で日本祭り参加を考えている。すでに日本関連の名前がついた81の州立学校に参加を呼びかけているそうだ。
カタランさんは「自分の調査が展示されている様子を見た生徒が嬉しそうにしていたり、展示物の前で写真を撮ったりしていた」と当日の様子を振り返った。
また、前回参加した生徒の9割は非日系人だった。「生徒らが自分達が通う学校について一生懸命調査することは、日系社会や日本移民や日本の貢献者を知ることに繋がる」と説明した。
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来社したカタランさんが所長を勤めるマリオ・コヴァス教育参考センターとサンパウロ州教育局は、来年の10月まで展覧会「Um Olhar Para Educacao Paulista」をサンパウロ市レプブリカ公園内にある同教育局内の子供用図書館(Praca da Republica, 53 Sala 34)で開催中。入場無料。1936~1966年の子供用図書館の蔵書やタイプライター、当時の切手や硬貨なども見ることができる。開館は月曜から金曜の午前9時~午後5時まで。近くに行った際は寄ってみてはいかが? 懐かしい思い出に浸る人もいるかも。