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《ブラジル》サッカーのカカーが現役引退を発表=サンパウロ市が生んだ世界最優秀選手

カカー(Rafael Ribeiro/CBF)

カカー(Rafael Ribeiro/CBF)

 2007年のサッカー世界最優秀選手で、サンパウロ市出身でもあるカカー(35)が17日、現役生活を引退することを発表した。18日付現地紙が報じている。
 1982年に連邦直轄区で生まれたカカーことリカルド・イゼクソン・ドス・サントス・レイテは、生後まもなくクイアバに移り、7歳の時にサンパウロ市に移った。呼び名の「カカー」は、彼の弟が幼少時にリカルドと発音できず、「カカー」と呼び続けていたことがきっかけだった。
 カカーは8歳からサッカーをはじめ、15歳のときにサンパウロFCと契約。18歳の時に頚椎損傷の大ケガをしたが、運動機能にはほとんど影響が出なかった。
 プロ・デビューは19歳の2001年2月のボタフォゴ戦で、途中出場ながら2得点の活躍を見せ、チームに定着。この年に27試合出場で12得点をあげて注目され、翌2002年には日韓共同開催のW杯に出場。出番は少なかったものの、優勝に貢献する。
 2003年後半にイタリアの名門ACミランに移籍したカカーは、司令塔およびストライカーとしてチームの中心となった。特に2007年は彼の生涯で最高の1年で、ミランが欧州チャンピオンズ・リーグ、クラブW杯を制し、欧州一、世界一になったのみならず、彼自身も世界最優秀選手賞を受賞した。
 彼の受賞後、同賞は今日までクリスチアーノ・ロナウドとリオネル・メッシのフォワードが独占しており、中盤のゲームメーカーでの受賞、また、ブラジル選手の受賞は、現時点でカカーが最後だ、
 09年には名門のレアル・マドリッドに移籍したが、ここで故障。優勝が期待された10年W杯では不調で、準々決勝敗退。そこからは代表召集も激減し、所属も、13年にミラン復帰が決まったものの、ミランが欧州規模の大会出場権を逃したため、14年に、15年から新設される米国のオーランド・シティと契約。14年後半の半年間はサンパウロにレンタル移籍したが、15年1月にオークランド・シティに合流。今年のシーズン終了まで同チームに所属していたが、故障の影響は最後まで響いた。
 紳士的なプレーや言動で人望も厚かったカカーは、引退後はブラジルに戻って、サッカーのクラブ運営の道に進みたいと願っている。