もう既に来年に先送りになってしまったブラジルでの社会保障制度改革。JBSショックさえなければ通過しそうだったことを考えると、簡単に行きそうだったことが一転して、随分至難の業の域になったものだ。だが、同様の社会制度改革案が国民からの強い反対にあい続けてきたお隣のアルゼンチンでは18日、なんとか議会で通過させることに成功した。もっともそれは国民によるゼネストと、過激化する抗議活動によって、150~200人規模ともいわれる負傷者が出るという代償を伴ってのものだった。現時点では来年でも通過するのかが怪しいブラジル。隣国同様の動乱は避けられないか。
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17日、サンパウロ市北部サンターナ区ヴォルンターリオス・ダ・パートリア街にあるホテルの地下の車庫で、ラリッサさん(25)という性転換者が撲殺死体で見つかった。ホテルの従業員はその前に、ラリッサさんが加害者と思われる4人の男性といたはずの部屋で不審な大きな音がするのを耳にしていた。4人は事件後、姿を消した。性転換前のラリッサさんの名前はアレマックス・マシャド・ダ・シウヴァで、現場周辺で売春を行っていた。
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今月はミナス・ジェライス州以北では既に月間平均を超えるほどの大雨が降ったというのに、それから南は少雨の状態という、例年と逆の気候状況になっている。予報だと、サンパウロ州では今週以降、その遅れを取り戻すべく強い雨が降り、クリスマス明けまでにかなりの雨が降るとのこと。そうなってほしい反面、ムードに欠けた聖夜は寂しい気も。