19日はサンパウロ市政界に激震の走った1日だった。2代前の市長のジルベルト・カサビ氏がオデブレヒトからの収賄疑惑で検察から訴えられたのもそうだが、なんといっても、サンパウロ市政界に半世紀近くにわたり君臨してきた大御所パウロ・マルフ氏に刑執行命令が遂に下ったのだから。「セニョール賄賂」とも呼ばれる同氏は、ほぼ同世代のジョゼ・サルネイ元大統領と並び、何世代にもわたって政界腐敗の象徴のように言われ続けながらも、逮捕されることを避け続けていたが、86歳にして遂にこの命令を下されるとは。高齢による健康問題もあるので、執行は難しくはあるが、存命中にこの命令が出たのは画期的だ。
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日系人経営のスーパーマーケットで、日本からの輸入品が多いことでも知られる「レデ・ヒロタ」が最近、顧客に対し、「同性愛は間違い」「人間の創造を誤らせる」などと記し、さらに同性愛結婚や中絶などを批判する言及などを行っていたことが判明し、問題となっている。すでにフェイスブックやツイッターでは抗議が続出し、かなり広まっている。日系社会や日本人を誤解することにもなりかねないので、何とか解決していただきたいものだ。
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19日より、サンパウロ州で強い雨が降り始めてきているが、この日は、リベイロン・プレットのショッピング・センターで名物の大きなクリスマス・ツリーが折れて倒れる事態が起きたという。この季節、冠水や倒木は日常茶飯事のサンパウロ州とはいえ、なんとかしてクリスマス・ツリーだけは被害がないよう願いたいところだが。