エンリケ・メイレレス財相は21日、連邦政府は増税を避けるための代替案を模索していると語ったが、増税の道を完全には否定しなかったと、22日付現地各紙が報じた。
連邦政府は財政健全化のため、投資専用ファンドで得た利益に課税することを定めた暫定令(MP)を出した。これにより、来年度会計では推定60億レアルの収入が得られるはずだったが、年内の承認がとれなかったために、この分の穴を埋める必要がある。
社会民主党(PSD)本部で行われた記者会見で、同財相は、「増税に関しては何も決まっていないが、(収入減を補うため)何かしらの代替案が必要だ」とした。
メイレレス財相は、承認から施行まで90日しかかからず、税収が来年の会計に反映され得る税金もあるとした上、歳出を抑え、歳入を増やすための政策が政府の思惑通りに行えなかった分は、予算をカットする可能性もあるとした。
政府は来年の国家公務員の給与調整を1年先送りすることと、月給5500レアル以上の国家公務員の年金負担率を引き上げることを定めたMPを出していたが、18日に最高裁のリカルド・レヴァンドフスキ判事がそれを差し止めている。
この判断が覆らなければ、政府は66億レアル分を新たな収入か節約で補填しなくてはいけない。
同財相は、米国、英国の国際的な格付会社と面談したことも明かし、社会保障制度改革の下院採決が年内に行えなかった事が、格付会社がすぐにブラジル国債の格付を下げる事にはならないとした。