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博多一幸舎=本格的豚骨ラーメン初上陸!=FCで多店舗展開目指し

オーナーの倉智さん

オーナーの倉智さん

 【既報関連】博多本場の豚骨ラーメン『博多一幸舎(株式会社ウインズ・ジャパン)』が、年明け5日、日本食の目抜き通りであるサンパウロ市トマス・ゴンザガ街についにグランド・オープンする。本格的豚骨ラーメン店としてはブラジル第一号。開店を目前に控え、同店の若き経営者から話を聞いた。
 04年に創業し、福岡市を拠点に国内14店舗、アジア諸国を中心に海外37店舗を展開する一幸舎。同社からマスターフランチャイズ権を得て、当地でフランチャイズ(FC)ビジネスによる多店舗展開を睨んでいるのがBBBR社代表の倉智隆昌さん(34、神奈川県)だ。
 これまで進出企業へのコンサルティング業とブラジル食材の対日輸出業という二足の草鞋を履いてきた倉智さん。自身のテーマである「コンサル」と「食」を掛け合わせたFCビジネスは、言わば3つ目の挑戦だ。
 倉智さんによれば、ブラジルは世界でも5本指に入るFC大国。当地の税制は一般的に煩雑で高いとされるが、FCビジネスで発生するロイヤリティはサービス税に区分され比較的安くすむといい、その枠組みでの事業展開を模索していたという。
 そんな折に出会ったのが博多一幸舎の豚骨ラーメンだった。「まさに運命的な出会い。父が福岡の出身で友人も多い。とんとん拍子で話が進んだ」と振返る。それに加え、ラーメン戦争の勃発するサンパウロ市に本格的な豚骨ラーメン店が進出していないことに、倉智さんは目を付けた。
 だが、投資の高リスクに鑑みて断念を考えたこともあったという。実際に開店にあたっては、日本で開店する費用の約3倍近くを要した。だが「コンサルと食を通じて、日伯の掛け橋になりたい」という信条が揺らぐことはなかった。
 それに加え、「弱きを助ける」という使命も背中を押した。「ブラジルに来たのは新興国だからこそ。雇用が産出され、その人々の生活が保障されることで、精神的な面での希望に繋がるはず」と思いを明かす。
 『一つ』でも多くの『幸せ』を与えられる空間『舎』を作りたいという願いが由来となった博多一幸舎―。その創業理念と自身の思いを掛け合わせ、当地で事業を展開していく方針だ。

きめ細やかな泡が本物の豚骨スープの証(1杯32レ)

きめ細やかな泡が本物の豚骨スープの証(1杯32レ)

 19年にパウリスタ地区に2店舗目を構える予定といい、攻めの姿勢を崩さない。そこに集中調理施設を設け、スープや麺を他店舗に展開してゆく見通しだ。
 3店舗目以降については、伯南東部を中心に事業を展開してゆくとし、「本物の味と良い接客、上質な空間。一幸舎が看板として知られるようになれば、FCビジネスをやりたい人が出てくるはず」と夢は大きい。
 秘伝のタレ以外の食材は全て現地調達というが、「味は完全に再現できている」と頷き、開店を目前に控え、「万全の体制が整っている」と自信を覗かせた。
 仮オープンは2日の昼(午前11時から午後3時)。5日以降は、定休日の月曜を除く昼と夜(午後6時から10時)の時間帯に営業。客席41席。