1月1日から5日にかけて3度の暴動が起きたゴイアス州のアパレシーダ・デ・ゴイアニア複合刑務所を訪問する予定だった連邦最高裁のカルメン・ルシア長官が、刑務所内にはまだ凶器があると指摘され、内部視察を取りやめたと、9日付現地紙が報じている。
カルメン長官は8日にゴイアニアを訪れ、マルコーニ・ペリーロ同州知事(民主社会党・PSDB)と同州連邦地裁のジルベルト・マルケス・フィーリョ長官との会談後、1日の暴動で9人の死者を出した同刑務所を訪問する意向でいた。
だが、カルメン長官は8日、4時間にわたる会談中に同刑務所を訪問しないよう勧められて、断念した。その最大の理由は、マルケス氏が「刑務所内にはまだ武器や爆弾が存在するため、安全性を保証できない」と注意したためだという。
カルメン長官はこの日の会談で、州側が示した短期の刑務所対策に遺憾の意を表したという。ペリーロ知事は、州内に五つの刑務所を設けることと、そのうちの二つは2月から使えるようにすることを約束したが、カルメン長官はこれに加え、裁判を迅速化するための合同審理や、刑務所収監者のリスト作成を行うよう手配した。
なお、同長官は同刑務所の内部視察を2月に延期。それまでに所内の監査や武器類の押収を徹底するよう指示も出した。