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サンパウロ地下鉄労組=18日に部分ストを敢行=サンパウロ州政府の民営化の方針に反抗

18日の朝は多くのサンパウロ市民の通勤、通学の足がストップしてしまった(Sindicato dos Metroviarios)

18日の朝は多くのサンパウロ市民の通勤、通学の足がストップしてしまった(Sindicato dos Metroviarios)

 400万人の足に悪影響――サンパウロ市の地下鉄労働組合は18日、地下鉄5号線とモノレール線17号線の民営化に反対して朝から24時間の部分ストを行い、通勤ラッシュ時など一時混乱におちいった。18日付現地サイトが報じている。
 ストは現在拡張中の5号線と、向こう数年で駅が本格的に出来ていくとされる17号線の入札を、地下鉄を運営するサンパウロ州政府が19日に予定していたため、労働者組合側が反発したもの。
 ただし「来週のルーラ第2審をにらんで、ルーラの労働者党(PT)シンパの組合が起こした政治的なスト」と指摘する政治評論家もいる。
 メトロ利用者は1日400万人もおり、ストの影響を受けた市民は少なくない。既に民営化している4号線やCPTM、バスはストを補うように代替輸送や拡大営業したため、ある程度の通勤の足は確保された。
 ストは1、2、3、5号線で行なわれた。1号線はルス~サウーデ、2号線はアナ・ローザ~ヴィラ・マダレーナ、3号線はタトゥアペー~マレシャル・デオドーロ、5号線はカポン・レドンド~アドルフォ・ピニェイロのみ運行。各線にとって利用者の多い重要な区間だ。ただし15号線は完全閉鎖された。
 労働組合側はサンパウロ州が5号線、17号線に加え、1号線や3号線でも民営化に向けた入札を行なおうとしていたことや、入札のやり方に強い疑問を抱いている。
 ジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)はフェイスブックで、「このストはとんでもないことだ。民営化されている地下鉄4号線は平常通りに運行したことで、5、17号線入札の正しさが証明された。唯一完全に営業されているのは民営化された路線。こんなことで私たちは後もどりしない」と強気のコメント映像を公開した。