かつてJリーグ屈指のブラジル人ストライカーとして活躍したエメルソンこと、エメルソン・シェイキが40歳を迎える今年、コリンチャンスと通算3度目の契約を交わした。
エメルソンといえば、2000年から05年にかけてJリーグのコンサドーレ札幌、川崎フロンターレ、浦和レッズに在籍し、J1とJ2で一回ずつ得点王になる活躍をみせたことでも知られているが、ブラジル国内でも知名度は高い。
2011年から15年まで在籍したコリンチャンス時代の活躍がその理由だ。とりわけ2012年のリベルタドーレス杯では準決勝サントス戦、決勝ボカ・ジュニオルス戦で貴重なゴールを決め、コリンチャンスの初の南米制覇に貢献した。コリンチャンスの一大功労者といってもよい。
中東でプレーした経験があることから、大金を稼いだアラブの王「シェイク」を、強引にポルトガル語で読んだ「シェイキ」のあだ名で知られている。
40歳を迎える今年、3年ぶりにコリンチャンスに戻ってくることが決まったエメルソンは、19日にユニフォームに袖を通した。エメルソンのコリンチャンス在籍は2011~14年、ボタフォゴへの短期レンタル移籍から戻ってきた2015年に続いて通算3度目だ。
エメルソンは3年ぶりにコリンチャンスのユニフォームを着るなり、ユニフォームのエンブレムにキスをした。「俺は、本当にコリンチャンスが好きなんだ。頭がどうかなるくらいにね」と嬉しそうに語った。
この復帰に関して、「39歳と戦力としては考えづらく、半年契約ということもあり、引退試合を行なうための温情契約では」とも言われているが、本人がそれを否定した。「今までもずっと俺はここで結果を出してきた。今度もそうするまで」と現在コリンチャンスと結んでいる6カ月の契約を自身のパフォーマンスで延長することに自信を見せている。
もっともコリンチャンスは現在、昨年ブラジル選手権でチームを優勝に導いたMVP、ジョーがJリーグの名古屋グランパスに移籍したばかりでセンターフォワードの人材不足に悩んでいた最中でもあった。
半年の契約期間の間にはリベルタドーレス杯もあるが、「またリベルタドーレス杯に出られるなんて夢のようだ。俺は2012年の活躍でコリンチアーノたちの心に刻まれる存在になったんだから、こんな栄誉なことはないよ」と興奮して語っている。