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サンパウロ市クリニカス病院=4人の黄熱病患者が肝臓移植手術で病状好転

 サンパウロ市のクリニカス病院で黄熱病患者4人に対する肝臓移植手術が成功し、黄熱病に伴う肝不全対策の中心的役割を担う病院になると24日付現地紙が報じた。
 4人の患者は大サンパウロ市圏内のマイリポランやフランコ・ダ・ロシャで罹患しており、16歳から27歳と若い。最初に手術を行なったのは昨年12月で27歳の女性患者だ。彼女は23日に集中治療室から解放されたが、まだ言葉を使った意思疎通ができない。
 病院関係者によれば「運び込まれた際は非常に危険で、生存率は10%だった。生存のための唯一の手段だった肝移植を施したことで好転した」と語っている。
 同病院は先週3人の患者の肝移植手術を行なった。16日には20歳の男性、19日には21歳女性、21日には16歳男性の手術を行ない、3人とも経過は良好で、容態が安定している。
 クリニカス病院によると、新しい肝臓を移植するのはウイルスが血中に入って血管を通じて循環するのを防ぎ、一命を取り留めるための最善策だという。
 これをきっかけに同院は黄熱病の肝移植の中心的病院になり、すでに他の病院に対し、その方法を伝授しはじめている。
 23日には国内の他11医療機関でも肝移植手術の対応を始めている。
 だが肝臓移植には、莫大な費用がかかるという問題がある。同病院によるとこの4人の手術だけで300万~400万レアルの費用がかかった。病院側は国にこのための予算割当を求めている。