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ベネズエラ=国際的孤立の危機に直面=選挙前倒しや野党参加禁止で

 大統領選に最大野党を参加させない策略を行なったため、ベネズエラのマドゥーロ政権が国際的孤立の危機に立たされていると、27日付エスタード紙が報じている。
 ベネズエラ最高裁は25日、最大野党の「民主連合会議」(MUD)に対し、昨年12月の全国市長選をボイコットしたことにより、4月の大統領選で「26州のうち8州で参加を無効にする」判決を下した。つまり、大統領選参加を実質的に不可能にする判断だ。最高裁判事のほとんどは、マドゥーロよりの、故チャベス前大統領派の判事で構成される。
 一方、MUDはエンリケ・カプリレス氏の政党だ。2012年にチャベス氏と、13年の同氏死後に行なわれた後継選ではマドゥーロ氏に接戦の末に敗れた。
 騒乱罪で現在自宅軟禁の罪に問われている政治指導者レオポルド・ロペス氏の政党「人民意思」にも同様の処分がなされている。
 これを受け、コロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領は、「4月の大統領選の結果を認めないように」と滞在先のウィーンから呼びかけた。サントス大統領は本来、チャベス~マドゥーロ政権と同じ左翼系だが、あえてこの発言が行なわれた。
 これに先立つ22日、ブラジルを含む中南米14カ国が参加している民主主義のための連合「リマ・グループ」も、本来は12月実施のベネズエラ大統領選を4月に早めたことに対し、「選挙の透明性が保証されない限り、実施を認められない」と反対声明を出していた。
 米国政府も選挙の前倒しに反対し、選挙無効化と制裁を検討中だという。さらにフランスのマクロン大統領も「ベネズエラで民主主義が失われている状況を嘆いている」といい、欧州連合(EU)に対し、制裁を強化するよう求めているという。