ルーラ元大統領への2審有罪判決が出た24日、サンパウロ市株式市場指数(Ibovespa)は前日比3・47%アップの8万3458ポイントを記録、さらに次の営業日である26日も2・2%アップの8万5318Pを記録と、ルーラ判決の直前日から僅か2営業日で、4666P(5・78%)上昇を記録したと、27日付ブラジル各紙が報じた。
昨年Ibovespaは、7万6402Pで年内の取引を終えていた。市場関係者たちは、「今年1年かけて8万Pを突破していくだろう」と予想していたが、1月17日には既に8万Pを突破し、ルーラが2審判決で有罪受けたことで8万5千Pも突破した。
ルーラ元大統領の所属する労働者党(PT)は、現政権が進める公社やインフラ施設の民営化、労働法改正、社会保障制度改革の流れに真っ向から反対している。
市場は「ルーラ被告の大統領選出馬が困難になったことで、PT政権復活の可能性が低くなり、現政権の経済政策が維持され、ブラジル経済が順調に成長する」との期待を持っているようだ。
ルーラ効果だけでなく、ブラジル各社が本質的な企業価値や業績を高めていることや、米国を除く多くの国が利下げ傾向にあり、投資資金が流動性を高めていることなども、市場関係者は現状のブラジル株の高騰の理由にあげている。
なお、週明け29日のIbovespaは、直前2営業日の大幅増の反動か、前日比-0.97%の、84698ポイントで取引を終えた。