アレシャンドレ・デ・モラエス連邦最高裁(STF)判事は2日、ペルナンブッコ州地裁が1月に出した、政府が電力公社エレトロブラス社を民営化することを妨げていた二つの仮処分を棄却したと2、3日付現地紙・サイトが報じた。
この決定は連邦下院が1月15日に最高裁に出していた訴えを聞き入れたものだ。また、総弁護庁(AGU)も同様の訴えを連邦第5地域裁(TRF5)に出していた。
1月11日、ペルナンブッコ州地裁第6法廷のクラウジオ・キチネル判事は、連邦政府が出していた、エレトロブラス社とその下請け会社を連邦公団公社民営化計画(PND)に含めるとする暫定令(MP814/17)の一部を一時差し止め処分にしていた。
デ・モラエス最高裁判事は、政府の出した暫定令を一時差し止め処分に出来るのは最高裁だけとして、ペルナンブッコ州地裁の決定を覆した。
ペルナンブッコ州地裁は、暫定令が出されるための基本的条件である、緊急性がない事をMP814/17一時停止処分の際の理由にあげていたが、連邦下院は、公社民営化は国家財政健全化のために緊急で必要な政策であると最高裁に訴えていた。
政府はエレトロブラス民営化のための公開入札を今年のうちに行って、1220億レアルの歳入を得たいと考えている。
2日に最高裁の決定が出る前、エレトロブラス民営化の行方が不透明だった事から、政府は1620億レアルに及ぶ予算凍結を発表していた。
議会側の弁護士は、「エレトロブラスとその子会社の民営化の手続きは昨年から始まっており、ペルナンブッコ州地裁による差し止めは、修復不可能な損害をもたらす」と訴状に書き込んでいた。
総弁護庁もまた、「(エレトロブラス民営化で)公共財政の負債を少なくする事は公益にかなっており、ペルナンブッコ州地裁の判決はそれに反している」と訴えていた。
タグ:写真ニュース