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《ブラジル》ネット動画に要注意=スプレー消臭剤を吸い込み女児死亡=悪意をもった大人が教唆した可能性も

 サンパウロ大都市圏のサンベルナルド・ド・カンポ市で3日未明、7歳の少女アジリエリー・ゴンサウヴェスちゃんがスプレー式消臭剤(desodorante)を吸い込み、死亡する事件が起こったと8日付現地各紙が報じている。
 家族によると、アジリエリーちゃんは、インターネット上で広まっている「消臭剤チャレンジ」を行っていたという。「消臭剤チャレンジ」とは、消臭剤を吸い込み、口を閉じたまま、どれだけ長く我慢できるかという危険な遊びで、ユーチューブ上には、口の中にスプレーを発射して、ふざけている動画が存在している。
 母親のマルシアさん(39)はバスの運転手で、前日2日、夜勤に出ている間、近所の人に子供たちの世話を頼んでいた。3日午前3時に帰宅し、アジリエリーちゃんの部屋に行った時は眠っていると思ったが、シーツをとろうとして、アジリエリーちゃんが気を失っていることに気付いたという。アジリエリーちゃんの手にはスプレー型の消臭剤が握られていた。アジリエリーちゃんはすぐに病院に運ばれたが、病院に着いた時には既に心停止状態に陥っており、助からなかった。
 警察はアジリエリーちゃんの正確な死因を調べる必要があり、消臭剤チャレンジは、可能性の一つだとしている。
 マルシアさんは、「無垢な私の娘は映像を見て、ただの遊びと思って命を落としてしまった。他の家族が同じ苦しみに遭わないよう、このことを伝えていかなくては」とフェイスブックに書き込んでいる。
 ネット犯罪対策NGOの代表者ロドリゴ・ネン氏は、「ネットは30億人が行き来する、広場のようなもの。そこには当然悪意を持った人間も大勢いる。7歳児は、そこを一人で自由に歩き回るには、(一人でネットを自由に扱うには)余りにも未熟だ」と語っている。