15日未明、未曾有の豪雨がリオ市を襲い、土砂崩れや倒木で4人が死亡。列車や高速道の運行にも支障が出た上、停電も発生したと同日付現地紙サイトが報じた。
リオ市防災局の担当者によると、この日の雨は1時間で123・2ミリを記録したという。従来の1時間あたりの最大降水量は2000年の116ミリで、バーラ地区では、14日の午後11時45分から15日の0時45分の1時間で、2月の平均降水量の119%が降ったという。
前代未聞の豪雨は、市内各地で様々な被害をもたらし、未明から早朝にかけての5時間は、市内全域に警報が出た。バーラ地区では、フェスタ会場の屋根が落ち、負傷者も出た。
キンチーノ区では、土砂崩れに巻き込まれた民家にいた男女各1人が死亡した。また、レアレンゴ区では、車で出勤する途中の軍警が、倒木の直撃を受けて死亡。カスカドゥーラ区では12歳の少年が死亡した。
被害の一つは、市西部サンコンラド区のチム・マイア自転車専用道陥没事故だ。道路の両脇の芝地も含む陥没事故は朝7時頃起きたが、幸い、通行者はおらず、死傷者は出なかった。同専用道のサンコンラド~バーラ・ダ・チジュッカ間は閉鎖されている。
アレモン複合スラムでは50家族に避難が命じられ、17軒が立入禁止となった。カスカドゥーラでは10軒の家屋が隔離された。また、市西部のカンポ・グランデは地区全体で冠水、浸水が起きた。
停電が生じたのはバーラやレアレンゴその他、市西部が中心で、ライト社によると、倒木などによる電線切断などが原因だという。
市内では六つの病院が停電や浸水、雨漏りなどの被害を受けた。
その他にも、市内を流れる川が氾濫して浸水が起きた地区や、道路を濁流が覆い、車を破壊した例、倒木で道路が遮断された例などが多数報告されている。また、旅券発行などの手続きにも支障が出たという。
リオ市での豪雨は午前中に峠を越え、地下鉄なども平常通り機能し始めたが、一部の交通機関は午後になっても変則運行が続いている。水が引いた地区では掃除などを行う市民の姿も見られた。