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東西南北

 今年のリオ市カーニバルのスペシャルグループのパレードが政治や社会を痛烈に批判した異例のものであったことは既に報じたが、その直後に、連邦政府による治安維持のための介入が起きることになったのはなんとも皮肉だ。ベイジャ・フロールやツイウチのパレードはリオ市の現在の混乱をまさしく表現していたとも、あのパレードがさらに治安悪化を招いたとも解釈できる。それにしてもリオ市の象徴とも言えるカーニバル直後に、あまりに酷い治安の回復のためとはいえ、州の自治権が奪われるような決断が行われたというのはやはり悲しいもの。世界中の人が早期の治安回復を願っているはずだ。
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 この2月、大サンパウロ市圏の天気がおかしい。リオ、さらにサンパウロ州内でさえ、このところ水害が報じられているのに、大サンパウロ市圏ではなぜか、霧雨が降るだけ。16日朝までの6大水系の月間の降水量は、リオ・クラーロだけは100ミリを超える大雨が降っているものの、他はカンタレイラが25ミリ、グアラピランガが9ミリなど、異常に低い降水量が続いている。しかも、猛暑でなく、冷夏の状態でそれが起きているのだ。気象関係者の説明を聞きたいところだが。
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 カーニバルも終わり、そろそろ世間の話題もサッカーに移る頃。今週末はサンパウロ州選手権の第8節が行われるが、注目カードは、18日にモルンビ・スタジアムで行われるサンパウロFC対サントスFCか。両チーム共にグループリーグの首位だが、まだ2位以下に圧倒的な差をつけているわけではないため、お互いに勝って勢いをつけたいところだ。