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《ブラジル》サンパウロ総合大学病院=シャム双生児の分離手術開始=完全分離は4回目の施術で

 2016年にブラジル北東部セアラー州で生まれた、体の一部が繋がった状態の双子(シャム双生児)の女の子の切断手術の第1段階が、17日にサンパウロ州リベイロン・プレット市で行われ、無事成功と、18日付現地各紙が報じた。
 同市にある、サンパウロ総合大学(USP)大学病院の神経外科医、エリオ・ルーベンス・マシャド医師の指揮の下、手術は行われた。1歳6カ月のマリア・イザベッレちゃんとマリア・イザドラちゃんは頭が繋がった状態で生まれ、この日は血管や脳分離に向けた手術が行われた。二人の容態は安定しているが、完全に体を分離するには後3回の手術が必要だ。
 2人の母親のデボラ・サントスさん(27)は、「『手術は全て計画通りに進んだ』と先生は言ってくれた」と語っている。
 双子の新生児の頭が繋がった状態で生まれてくる可能性は100万回に0・6回だ。ブラジルでこの種の手術は過去に1回しか例がない。その時は片方の小児は小頭症で、命を取り留める事が出来なかった。
 ブラジル医師団は手術に当たり、国際的権威である、ジェームズ・グッドリッチ医師の助力を仰いだ。同医師は米国ニューヨークのモンテフィオーレ・メディカルセンターに勤めており、同種の手術を20件手がけた経験がある。
 第2段階は、2人の回復を待ってから、4カ月後に行われ、さらにその1年後に第3段階が行われる。「第1~3段階までは、身体を分離するまでの準備段階」と、セアラー州での経過観察責任者にして、リベイロン・プレット市への移送を決定したエドゥアルド・ジュカー医師は語っている。