【既報関連】黄熱病の域内感染者やそれに伴う死者も出ているサンパウロ市でまた、サルの死体から黄熱病ウイルスが検出され、同市東部のカルモ公園が閉鎖されたと22日付現地紙が報じた。
サンパウロ市保健局では、サルの死体が発見されたカルモ公園を22日から閉鎖すると共に、リネアル・リオ・ヴェルデ公園訪問を避けるよう呼びかけている。後者は柵がなく、閉鎖措置がとれない。
また、カルモ公園周辺のアリカンドゥーヴァ区は、3月2日までの予防接種キャンペーンの対象区域に組み込まれた。これにより、同区内の保健所(ジャルジン・イヴァとヴィラ・ノヴァ・ヨルキ、ヴィラ・アントニエタ)も、23日から黄熱病予防接種を開始する。
同公園周辺のジョゼ・ボニファシオ、イグアテミ、サンマテウス、シダーデ・リーデルでは、1月25日から既に予防接種を実施している。
なお、サンパウロ州アウト・チエテ地区のサンタイザベル市が21日、1月に発見されたサルの死体から黄熱病ウイルスが検出されたと発表。20日には、グアルーリョス市も、20歳の女性が域内感染(野生型)していた事と、80歳の男性の死亡(同市では7人目の黄熱病の死者)が確認された事を発表した。
ウイルス蔓延はマット・グロッソ州にも及んでおり、クイアバ市が20日、同市で発見されたサルの死体が黄熱ウイルスに陽性反応を示したと発表した。同市で確認されたサルの感染死は3件目となる。
保健省が21日に発表した最新情報によると、17年7月1日以降に確認された黄熱病患者は、ミナス・ジェライス州264人(死者77人)、サンパウロ州208人(57人)、リオ州72人(29人)、連邦直轄区1人(1人)で、総数は545人(164人)となった。
ただし、ミナス州保健局は20日、17年12月以降の黄熱病による死者は86人に達したと発表。同州での死者は、前回発表(15日)から10人増えている。
一方、リオ州保健局は21日夜、ヴァッソウラス市で1人、アングラ・ドス・レイス市で2人の死者が出たと発表。これにより、同州南部(海岸部を含む)の死者は21人に増えた。アングラでの死者は、イーリャ・グランデで死亡したチリ人観光客2人のようだ。21日付G1サイトによれば、アングラでは14人が感染し9人が死亡している。また、南部のヴァレンサでは18人が感染(6人死亡)、山間部のテレゾポリスでは12人感染(6人死亡)などとなっており、同州の感染者の総数は82人、死者は37人となっている。