サンパウロ州内陸部のサウト市で27日、市内を流れるチエテ川の川面に発生した泡の高さが2メートルを超え、川に架かる橋が通行不能となった他、市内にまで流れ込む事態が起きた。
チエテ川下流で見られる白い泡は、垂れ流しされた生活排水や産業排水に含まれる洗剤や洗浄剤の成分(リン)が攪拌され、水中の酸素と反応する事で発生する。川の水量が減る時期は、垂れ流された生活排水などに含まれている洗剤などの成分が完全に溶けきらないまま下流に至るため、サウト市を始め、サンターナ・デ・パルナイーバ、ピラポーラ・ド・ボン・ジェジュスといった町では泡が発生し易くなる。
サウト市では、2017年6月にもこの泡が大量発生し、市内に流れ込む事態が起きている。この時は、サンパウロ州内で大雨が降った事が原因とされたが、今回も、26日に同州内で降った大量の雨が泡の発生を促したようだ。
リンは水中の酸素と反応して泡立つため、チエテ川の水を浄化して酸素の含有量が増えると、なおの事、泡が立ちやすくなる。このため、泡の発生を防ぐには、清掃や洗濯に使う商品に含まれるリンの含有量を減らす事が急務だ。
今回発生した泡は昨年6月の時を上回り、10月24日街の終わりにあるカンポ・ド・アヴェニーダやサッカー場に通じている橋を完全に覆い尽くし、市内の道路にも流れ込んだ。
報道によると、27日付現在のサウト市内を流れるチエテ川の水量は、400立方メートルで、同市内で洪水や冠水が起きる可能性はないという。(27日付G1サイトなどより)