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ブラジル株=2月も0・52%上昇で、3カ月連続高=「米国の動きがカギ」と関係者

2月最後の営業日は1・8%の下げを記録したが、2月もブラジル株は上昇した(参考画像・Fernanda Carvalho/Fotos Públicas)

2月最後の営業日は1・8%の下げを記録したが、2月もブラジル株は上昇した(参考画像・Fernanda Carvalho/Fotos Públicas)

 2月初旬の米国発の株安連鎖や、社会保障制度改革の断念、フィッチ・レーティングス社によるブラジル国債の長期債務格付引き下げなどの株安要因にもかかわらず、2月のブラジル株は、今年1月と昨年12月に引き続き、3カ月連続の上昇を記録した。
 2月28日のサンパウロ株式市場指数(Ibovespa)は8万5353・80ポイントで取引を終え、1月31日の終値8万4912・70ポイントから0・52%上昇した。米国や欧州主要諸国では、2月の株価は軒並み下落している。
 フォーリャ紙作成の投資効率ランキングによると、個別株ではなく、市場平均と同様の動きをする運用を目指すインデックスファンドは、所得税を差し引いても2・26%上昇した。金はさらに好パフォーマンスで、3・7%の上昇だった。
 対レアルでのドルの値動きにあわせて変動する為替ファンドは1・5%上昇した。2月の商用ドルは対レアルで1・98%上昇し、1ドル=3・244レアルだった。
 ブラジルの金融市場では、ブラジル株の過熱による暴落や米国の金利上昇により、より堅実な米国債などに資金が流れる事を警戒する投資家によって、金やドルが買われている。
 一昨年10月からの11回連続の利下げで、政策金利(Selic)が年利14・25%から6・75%へと、半分以下になったことも、投資資金の株式への流入を促している。
 投資プラットフォーム会社Magnetis社のルシアーノ・タヴァレス社長は、「Selic下落により、農業信用証券(LCA)や、不動産信用証券(LCI)などの確定利付証券(Renda Fixa)で、利益を出す事は難しくなっている。利益を出すためには、大胆なリスクテイクが必要だ」と語る。
 金融アドヴァイザー会社ポルト・セグーロ・インヴェスチメント社の重役マルセロ・ファリア氏は、「ブラジル国債の格下げや社会保障制度改革凍結による影響は少ない。国外要因の方がずっと重要だ」と語った。(1日付フォーリャ紙より)