ブラジル全国反海賊製品フォーラム(FNCP)は2日、2017年に海賊版商品(偽物)や密輸品の横行によって発生した経済損失は1463億レアル(16年は1300億レ)に上ると発表した。
FNCPとブラジル市場競争倫理研究所(Etco)の会長を兼任するエジソン・ヴィスモーナ氏によると、この金額は、偽物や密輸品が売られることで売上を失った商店の損失額と、税金を取りこぼした政府の損失額を合計したものだ。
2017年は、正規の商品を扱う商店の損失額は1002億レアルだった。損害規模がもっとも大きかったのは衣類販売店の356億レアルで、以下、タバコ(123億レアル)、眼鏡(77億レアル)と続き、本来は有料チャンネルなのに、違法に視聴されて視聴料を回収できなかった有料チャンネル業界も、48億レアルの損失を被った。
3月3日はブラジルでは全国反密輸品デーに定められているため、Etcoはブラジル国民への違法商品に関する意識調査を発表した。
「ブラジルにおいて、どんな品物が最も多く密輸や闇製品として流通していると思うか?」との質問には、「タバコ」と答えた人が最も多く、77%だった。2位以下は電化製品(33%)、薬(16%)、玩具(16%)、衣類(13%)と続いた。
また、「ブラジル政府はこうした組織的犯罪、犯罪集団を黙認しており、断固たる措置を取っていないと思うか?」については、79%が「そう思う」とし、63%が「全くそう思う」、16%が「ある程度そう思う」だった。
連邦警察は、タバコなどの密輸を抑えるために、特に国境付近では定期的な取締りを行っているとした。(3日付フォーリャ紙より)
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