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《ブラジル》リオとミナスで大雨被害=ペトロポリスでは死者も

大雨で増水した川と、土砂が流され、崩壊の危険にさらされている家々(Divulgação/Prefeitura de Petrópolis)

大雨で増水した川と、土砂が流され、崩壊の危険にさらされている家々(Divulgação/Prefeitura de Petrópolis)

 リオ州やミナス州ではこのところ強い雨が続いており、リオ州山間部のペトロポリスでは5日間で4人の死者が出た他、ミナス州南部でも橋が崩れる被害が起きたと12日付現地紙サイトなどが報じている。
 リオ州内で最も深刻な被害が出ている箇所の一つは、山間部のペトロポリスだ。同市では、8日に起きた土砂崩れで7歳の男児が死亡。この時点での雨も24時間で137ミリと強かったが、10日からは再び雨が勢いを増し、30歳の男性が濁流にのまれて死亡。11日朝に起きた土砂崩れでは、44歳男性と34歳女性が家ごと圧しつぶされる事故も起きた。
 ベルナルド・ロッシ同市市長は9日に緊急事態宣言を出しており、10日にはエウデルバルバーリョ国家統合相やロドリゴ・マイア下院議長、レオナルド・ピシアニ・スポーツ相が現地を視察。週末にはバスが濁流に流される事態まで起きており、12日提出の被害報告後、カシャンブーやベラ・ヴィスタ、ポッセといった農村部を中心に、政府支援が始まる。
 同市防災局には10日から12日朝までに、土砂崩れ101件など、201件の通報が寄せられた。土砂崩れの危険度が高い地区では28軒の家屋が立ち入り禁止となった他、60世帯が自宅退避。市全体では198人が避難所などに身を寄せている。
 土砂崩れに伴って撤去されたドロや瓦礫は既に1300トンに上っているが、ジャクバ地区のウニオン・エ・インドストゥリア道とポッセ地区のノッサ・セニョーラ・デ・ファッチマ街は通行止めが続いている。
 同州では、アレアル市なども緊急事態に陥っている。
 また、リオ州同様に大雨の被害が伝えられているのがミナス州で、11日未明には、国道265号線300キロ地点で全長15メートルの橋が陥落し、通行中のトラックが巻き込まれる事故も起きた。運転手は軽傷で済んだが、同線のラヴラス市~サンジョアン・デウ・レイ市間は迂回路を利用する必要がある。
 当局によると、事故当時、同地域では、月間平均降水量の52%にあたる、80ミリの雨が降っていたという。