一昨年10月より、政策金利(Selic)を決定する通貨政策委員会(Copom)が開催されるたびにブラジルの政策金利は下がっており、今年2月には、11回連続利下げで、年利6・75%という史上最低値まで引き下げられた。
政策金利引き下げは、消費や投資を容易にし、景気を浮揚させる効果があるが、インフレを引き起こしやすくなるという副作用も持っている。
そのため、経済情勢とインフレの動向の両方を注意深く観察して、Selicは決定される。
2月にSelicが年利6・75%になった時には、「史上最低金利になったことで、Selic引き下げもこれで打ち止め。しばらくは現状維持」との声が金融業界から上がっていたが、2月のインフレ率も18年ぶりの低い数値を記録した事で、業界関係者からは「来週(3月20、21日)のCopomで、もう一度、0・25%の利下げもあるのでは?」との声が上がり始めた。
政府目標は、インフレ率を4・5%±1・5%に収める事だ。
2月のインフレ率は0・32%で、1月と合わせた累計は、1994年のレアルプラン採用以来の最低値となる0・61%だった。中銀は、今年の年間インフレ率は3・67%になると予測している。
エンリケ・メイレレス財相も、「Selicは充分に低いが、もう一段の利下げもあるかもしれない。来週の中銀の判断を待とう」と語った。
また、イラン・ゴールドファジン中銀総裁は、「今年のインフレは予想より低い数値で始まった。今年全体のインフレは3%台に落ち着き、目標内に収まるだろう」と語っている。(13日付エスタード紙より)
タグ:Copom