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ベネズエラ=南米最大の兵器輸入国と判明=国際平和研究機関が発表

 ストックホルム国際平和研究所(Sipri)が12日に発表したところによると、最近10年間のベネズエラの兵器購入量は、南米諸国の中で最も大きい事がわかったと13日付ブラジル紙が報じた。
 ベネズエラの主な武器の購入元となっているのはロシアと中国で、購入した兵器の89%はこの両国からだ。
 Sipriは、「1999年にチャベス前大統領(故人)が就任して以降、ベネズエラは実質的に欧州、米国諸国からの武器購入を打ち切った」とまとめている。売買契約の多くはその内容が秘密にされているため、Sipriは購入費をドル建てで発表していない。
 Sipriは傾向値指数(TIV)という独自の指数で兵器購入量を測定している。これによると、ベネズエラの過去10年の兵器購入量は4100TIVで突出。同期間中のブラジルの購入量は2100TIVだ。
 経済が崩壊しているベネズエラだが、世界の兵器売買全体の2%はベネズエラに流れており、その量はイラクやアフガニスタンをしのぐ。
 Sipriによると、ラテン・アメリカ諸国での兵器流通量は減少している。これには、コロンビアの内戦終結や、ブラジル経済危機の影響があるという。
 08~12年期と、13~17年期を比較すると、ブラジルの兵器輸入量は3割減った。
 ブラジルはフランス、米国、ドイツから主に兵器を輸入している。近年の兵器輸入減少は明らかだが、Sipriは、ブラジルが2018~25年に納入の予定で、潜水艦や戦闘機などの兵器購入契約を結んだ事も指摘した。