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ブラジル最大の仮想通貨取引所でトラブル=再開は26日から、返金も可

 ブラジル最大の仮想通貨取引所Foxbit(F社)で9日、複数ユーザーの電子口座からの二重引き出しが発生し、総計30ビットコイン(BTC、発生時の時価100万レアル相当)が失われた事件で、F社オーナーらは14日、「我々のシステムが何者かに、不正な操作をされて乗っ取られたわけではない」と発表したと、15日付現地紙が報じた。
 YouTubeで流された、F社幹部のグト・シアボン氏とジョアン・カニャーダ氏の会議で、シアボン氏は、「二重引き出しの問題は解決したが、問題が発生した原因そのものははっきりしない」という曖昧な発言をした。
 40万人の登録者を持つF社の機能は、3月26日まで再開されない。カニャーダ氏は、「我々は復旧に向けて緊急で取り組んではいるが、利用者が40万人いることもあり、全てを手作業で終わらせるのは容易ではない」とした。
 F社は、利用者がF社のシステムに預金していたレアルや仮想通貨は、15日から引き上げが可能だとしている。
 暗号通貨の専門家のグスターヴォ・クーニャ氏は、「システムの脆弱性は取引所運営会社のアキレス腱だ。新規業者は急激な利用者の増加に対応し切れていない」とし、今回の事件は、現在の仮想通貨業界が抱える主要課題を浮き彫りにしたとの認識を明らかにした。
 何人かのユーザーは既に返金を求めている。カニャーダ氏は「迷惑をかけ、返金を望むユーザーを探していきたい。当社は返金を要求される金額を大きく上回る現金を所持している」と語った。