17年7月から3月13日までの黄熱病感染者は920人で、内300人が死亡したと、保健省が14日に発表した。
この数字は、各州保健局からの報告をまとめたもので、同病感染が疑われた3483人の内、1794人は感染していなかった。769人はまだ検査中だ。
州別の患者数は、ミナス州415人(死者130人)、サンパウロ州376人(120人)、リオ州415人(49人)、連邦直轄区1人(1人)、エスピリトサント州5人(0人)となっている。
前年同期(16年7月~17年3月13日)の感染者は610人で死者が196人だった事を考えると、患者や死者は増えているが、患者発生率は、6・8人/10万人から2・7人/10万人に下がっている。感染患者数は、季節的な要因もあり、7月1日~翌年6月30日で区切って集計する。17/18感染年は患者数が多いのに発生率が低いのは、前年度よりも人口が多い所で感染が起きているからだ。
また、予防接種が進んでいる事も発生率低下に寄与する。保健省によると、バイア州、リオ州、サンパウロ州の3州では、13日現在で、対象者の78・6%の1780万人が接種を受けた。内訳は、サンパウロ州880万人(今年だけで700万人、保健省目標の94・9%)、リオ州690万人(68・5%)、バイア州180万人(54・3%)となっている。
他方、黄熱病に感染したサルの死体が見つかったために1月23日から閉鎖されていたサンパウロ市の動物園とサファリ動物園、ボタニコ公園は、動物園開園60周年の前日となる14日から再開した。
サンパウロ市環境局によると、これらの公園のサルや蚊を調べた上で、三つの公園ではウイルスの蔓延や感染継続の可能性は低いと判断したという。だが、公園訪問者には、黄熱病の予防接種を受けた事を証明するイエローカードの提示が求められる。
サンパウロ州54市で実施されていた黄熱病の予防接種キャンペーンは16日で終了した。これに伴い、1人分のワクチンを4~5人に分けた、フラシオナーダと呼ばれる予防接種も終わる。通常の予防接種は一生に1度でよいが、フラシオナーダは8年後に再接種が必要だ。