ブラジル中銀発表の景気動向予測週報、フォーカスによると、今年の広範囲消費者物価指数(IPCA・政府の公式インフレ率)の予測は、前回の3・67%から3・63%へと下方修正された。年間IPCA予測が引き下げられるのはこれで7週連続となる。
政府のインフレ目標は今年が4・5%±1・5%以内で、2019年が4・25%±1・5%以内だ。
フォーカスは2019年のインフレ率予測も出しており、その値は4・20%だ。
ブラジル中銀は景気とインフレの動向を注視して、政策金利を(Selic)を調整している。
金利が高くなると、市場に流れる資金量が減少し、景気が冷え込むが、インフレを抑える効果もある。金利が低くなると、市場に流れる資金量が増し、景気が過熱するが、インフレが発生する危険性も同時に高まる。
現在の政策金利は年利6・75%で、1994年のレアルプラン採用以来、最低水準だ。
フォーカスはSelicの動向も予想しており、今月の通貨政策委員会で今より0・25%ポイント低い6・50%に変更された後は、今年末までそのまま維持されると見ている。ただし、2019年は再び上昇に転じ、年末は年利8%で終わると予測している。
またフォーカスは、ブラジルの今年の国内総生産(GDP)の成長率予想を、前回の2・87%から2・83%へと下方修正した。2019年のGDPに関しては3%の予想を保っている。(19日付アジェンシア・ブラジルより)