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四世ビザ、4月から解禁か=お仕事.com代表に聞く=「査証発給の条件厳しすぎる」

お仕事ドットコム代表のパッソスさん

お仕事ドットコム代表のパッソスさん

 【既報関連】四世ビザ解禁が4月に行なわれる可能性がある中、先ごろ行なわれたパブリックコメントで公開された試案の許可条件に関して、派遣会社の声を聞いた。
 サンパウロ市リベルダーデ区のビザ取得代行業者「お仕事.com(ドットコム)」社代表のコリ・パッソスさん(42)は、日系四世への特別定住者ビザ発給を実現させるために2014年から署名活動などを行なってきた。
 パッソスさんは日系四世向け特別定住者ビザの情報発信ページ「Visto japones para yonsei, quarta geração!」をFacebook上に作り、通信アプリ「WhatsApp」でも四世のグループを作り情報交換している。パッソスさんによると、四世から日本定住が可能なビザについての問い合わせが増え始めたのは2011年頃だったそうだ。
 「不況のブラジルでは卒業しても仕事がない。もともと日本で生まれ育ち、ずっと『帰国』を願っていた人もいる」とその理由を語った。パッソスさんはFacebookなどインターネットを駆使し世界中の日系四世に呼びかけ始めた。16年5月には在伯日本国大使館に四世の特別定住者ビザを提案した。
 パッソスさんは昨年末から日系四世の年齢を調査するアンケートサイトを設置した。回答した1万2364人の日系四世の内約66%が18~30歳、約30%が30歳以上だ。それ以外が18歳以下となる。
 さらに回答者の約半数が既婚者と言う結果も出た。パッソスさんは今回の調査結果を踏まえた上、「年齢制限は特におかしい」と一言。「この結果からすれば四世の平均年は46歳。高齢者の四世もいる。30歳以下という制限では多くの四世が希望を失うことになる」と語った。
 日語能力の制限については賛成しているが、「本人達の日語能力の判断材料が少ない」と意見を述べた。
 日本語能力試験はブラジルでは毎年12月の一回のみの実施だ。「仕事がない若者は1年も待たなければならない。制度が使えるか分からないのに一度の試験に大金を払うしかない」と四世の不利な状況を説明した。「もっと違う判断方法があるかもしれない。もしくは、入国時の日語能力を求めないことだ」との考えを語った。


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 日系四世の受け入れ制度の条件に関し、パッソスさんは「まるで日系四世の実態を知らないようだ」とも口にした。パッソスさんは以前、旅行社でビザ申請業務の代行をしていた。そこを退職して「お仕事ドットコム」社を立ち上げたとき、訪日就労希望者を顧客にしていた。リーマンショック後に訪日就労希望者が激減してパッソスさんの仕事も減る中、日系四世から訪日を希望する声が増加してきた。そのために、四世ビザを求めるキャンペーンを本人らと共に始めたとか。今では毎日のように日系四世が来ているそう。4月から始めると予想される四世ビザ制度の条件によっては、派遣業者やビザ申請代行業者にも多大な影響が出そうだ。