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《ブラジル》最高裁=ルーラの人身保護令の審理を本日実施=刑執行か否かの重要判断に

 最高裁のカルメン・ルシア長官は21日、ルーラ元大統領に対する人身保護令適用を認めるか否かの審理を、22日に急遽行うと発表した。ルーラ氏への刑執行の時期はこの判断に大きく委ねられることとなる。21日付現地サイトが報じている。
 ルーラ氏は1月24日に、2審にあたる連邦第4地域裁(TRF4)で収賄と資金洗浄の罪で12年1カ月の有罪判決を受けている。26日に行われるTRF4の控訴審で判決が覆らなければ、即座に刑の執行が可能な状態となる。
 だが、最高裁内部では「刑執行は2審での有罪確定後か、最終抗告の手段がなくなってからか」に関する投票を再度実施することを求める声が強い。ルーラ氏は、高等裁や最高裁にも控訴する意向で、これ以上は控訴できなくなるまでは自由の身でいることを望んで人身保護令適用を求めている。
 報道陣はここ数日、最高裁がいつ刑執行の時期に関する再投票を行うのかに注目していた。だが、カルメン長官は、22日には同件の審理は行わず、ルーラ氏が最高裁に求めてきた人身保護令の審理を優先することに決めた。この場合、2016年10月の際の最高裁投票で6対5の投票結果で決まった「刑執行は2審有罪から」が適用されることになる。
 現在の最高裁内では、「刑執行は控訴のチャンスがなくなってから」派が逆転して優勢になっていると伝えられている。