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ペルー=クチンスキー大統領が辞任を表明=罷免投票実施の前日に

 ペルーのペドロ・パウロ・クチンスキー大統領が21日、辞任を表明した。同国議会は22日に同大統領の罷免決議を行う予定だった。22日付ブラジル国内紙が報じている。
 クチンスキー大統領は、ブラジルで始まった大型汚職摘発のラヴァ・ジャット作戦での疑惑の中心企業でもあるオデブレヒト社から賄賂を受け取っていたことなどで、ペルー議会の野党勢力から追及されていた。
 同氏は2004~07年に、自身の企業ウェストフィールド・キャピタルの口座経由で、オデブレヒト社から78万2千ドルの賄賂を受け取っていたとされている。同大統領の立場は、オデブレヒト社幹部のジョルジュ・バラッシ氏が行った報奨付証言で更に悪くなっていた。
 22日に行われる予定だった議会投票では87票の賛成があれば罷免が成立していたが、少なくとも90人の議員が賛成の意思表示をしていた。
 クチンスキー氏は2016年7月に、「元ウォール街で活躍した銀行家」の肩書きを売りとして大統領選に出馬。対抗のケイコ・フジモリ氏に勝って当選したが、在位20カ月での辞任となった。
 後任には副大統領のマルティン・ヴィズカーラ氏が昇格する。同氏の任期は、クチンスキー氏の本来の任期だった21年7月までとなる。