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《ブラジル》黄熱病=カーニバルで感染者増?=死者は340人に達する

 ブラジル保健省によると、昨年7月から3月20日までに確認された黄熱病患者は1098人、死者は340人に達した。また、カーニバル直後は感染が疑われる人(擬似症患者)が急増したと26日付G1サイトが報じた。
 保健省の報告は毎週行われており、3月17日現在の擬似症患者は4102人だ。同省の報告は感染学上の観点で数える週数でなされ、カーニバル直後の2月18~24日(感染学上の第8週)は、擬似症患者が2月11~17日より1094人、62%増えた。擬似症患者増加率がこれを超えたのは、1月14~20日より479人増え、79%増となった1月21~27日の週のみだ。
 3月17日までの擬似症患者は4千人を超えていても、3月20日現在の感染確認済み患者は1098人である事からもわかるように、擬似症患者=感染者ではない。
 だが、2月4~10日は前週比26・4%増、2月11~17日は前週比9%増、2月25日~3月3日は前週比12%増だから、第8週が特別だった事は明らかだ。
 なお、カーニバルに伴う人の移動は2月9~13日がピークだったが、擬似症患者増加のピークは2月18~24日だったのは、ウイルス感染から発症までには3~5日程度かかるためだ。
 専門家は、5月に入るとヤブカの活動が下火になるため、黄熱病感染も減ると見ている。また、予防接種キャンペーンが行われ、黄熱病に対する免疫を持つ人が増えてきた事も、患者発生減に繋がると見ている。
 観光シーズンは、予防接種を受けてないのに感染危険地域に入る人が増える可能性が高く、パスコア(復活祭)の連休も要注意だ。汎米保健機構(OPAS)によると、今年に入ってからブラジルで起きた外国人観光客の黄熱病感染は11人で、9人はリオ州イーリャ・グランデ、残りはサンパウロ州マイリポランとミナス州ブルマジーニョ各1人だ。11人は予防接種を受けておらず、チリ人とスイス人各1人が死亡した。
 2016~18年に黄熱病患者が確認されたラ米諸国はボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルー、仏領ギアナで、ブラジルの患者が最も多い。ブラジル保健省は20日、南東部と南部、北東部を含む全国で、慢性病患者などを除く、9カ月~59歳の人を対象として予防接種を行うという方針を明らかにした。