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サンパウロ市のコーヴァス副市長が増税の可能性示唆=ドリア市長のサンパウロ州知事選出馬で、市議会分裂も

 【既報関連】サンパウロ市のブルーノ・コーヴァス副市長(民主社会党・PSDB)は28日、市職員対象の社会保障制度改革が承認されなければ、サンパウロ市はインフラ、医療、教育などへの投資を諦め、増税もしなくてはならなくなるだろうと語った。29日付現地各紙が報じた。
 同副市長は、ジョアン・ドリア現市長(PSDB)がサンパウロ州知事選出馬のために市長職を辞した後、4月7日から市長の座に就く。
 27日には、ドリア市長の進めていた社会保障制度改革が議会の支持を得られず、採決を120日間先送りする事が決まったばかりだ。
 コーヴァス副市長は、今年の固定資産税(IPTU)の税収の9割、来年は全てが社会保障費に消えるとしている。同副市長は増税に関して、具体的な内容は口にしなかった。
 また、ドリア市長がサンパウロ州知事選に出馬すると、マルシオ・フランサ現サンパウロ州副知事(ブラジル社会党・PSB)と争うことになり、PSBとその友好政党所属のサンパウロ市会議員、計18人が、コーヴァス市長反対派に回る可能性がある。
 ドリア市長時代は、明確な反対派は、全55人のサンパウロ市議中、労働者党(PT)と自由と社会党(PSOL)の計11人だけだったが、これに18人が加わると29人となり、コーヴァス後継市長は議会で過半数を握る事が出来なくなる。