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トフォリ判事=マルフを自宅軟禁処分に=「重病ゆえ人道的に」と判断

 最高裁のジアス・トフォリ判事は28日、収賄罪で服役中のパウロ・マルフ下院議員(86)の健康状態を考慮し、受刑形態を自宅軟禁に変えることを認めた。29日付現地紙が報じている。
 マルフ氏は昨年12月からブラジリアのパプーダ刑務所で服役中だ。これは、同氏がサンパウロ市市長だった1993年から96年に、現ロベルト・マリーニョ大通りの建設で収賄と資金洗浄を行った容疑で、7年9カ月と10日の実刑判決を受けてのものだった。
 だが、マルフ氏は86歳と高齢の上、前立腺癌と椎間板ヘルニアを患って、歩行も1人では難しい状態となっている。27日未明には、体調がさらに悪化。急遽、ブラジリア市内の私立病院に入院することにもなった。
 トフォリ判事は、マルフ氏の弁護側が健康状態に関する書類を既に提出しており、健康状態もきわめて悪いために「人道的な立場」から、自宅軟禁に切り替えることを認める暫定令を出した。
 マルフ氏は29日にも退院の見込みで、退院後はサンパウロ市の自宅に戻る。
 トフォリ判事の暫定令は後日、最高裁大法廷で審理を受けることになっている。同件の審理は5月11日に行われるのではないかと見られている。