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ラーモスで在外公館表彰受賞=日本人歌手井上祐見さんに=「皆様を代表して頂く賞」

式典後に歌声を披露する井上さん(提供:小林チャーリーさん)

式典後に歌声を披露する井上さん(提供:小林チャーリーさん)

 【既報関連】移民女性の心情を歌った「ソウ・ジャポネーザ」などで有名な日本人歌手の井上祐見さん(42、愛知県)への在外公館長表彰式が3月24日夕方、サンタ・カタリーナ州フレイ・ロジェリオ市内のラーモス移住地で行なわれ、井上さんは歌声も披露し来場者を魅了した。式典には在クリチーバ総領事館の木村元(はじめ)総領事、小林雄二同移住地文協会長、ジャイール・ダ・シルバ・リベイロ同市長ら約120人が参加した。

 式典では木村総領事から井上さんの功績が紹介され、「約20年間、日本の歌を通じて日伯及び南米の関係強化に貢献するなどした。日系の若い世代の間では太鼓、Yosakoiソーランと並んでカラオケが人気。井上さんの歌謡を通じた日本と中南米の関係強化は非常に効果の大きな活動であり、その貢献に対して深く感謝する」と述べた。
 挨拶後、井上さんに表彰状が手渡され、会場からは拍手が沸き起こった。井上さんの表彰はラーモス移住地からの推薦によるもの。木村総領事の発案でラーモス移住地、また近隣の人が表彰式に参加できるようラーモス移住地文協に式典開催を委託した。
 井上さんは「ブラジルでの初公演から20年が経ち、節目の年に大変大事な賞を頂けたことは身に余る光栄。今日の受賞はこれまでの活動を応援して下さった皆様を代表して頂くものであり、ひとえに皆様のご支援の賜物」と感謝を述べた。
 井上さんは1998年の初来伯から日伯を行き来しブラジル各地で歌謡ショーを行ってきた。2015年12月には息子の笠戸丸ともやすくんと共に長崎市寄贈の「ナガサキ誓いの火」を同移住地の平和資料館に運び、分灯セレモニーを行なうなど平和交流活動に貢献した。
 ほかにリベイロ市長、小林会長も井上さんの活動に感謝を述べた。
 式典後、ラーモス日語学校の生徒を中心に移住地の住民総出で「私の町ラーモス」(作詞=本多清香、作曲=神津善行)を大合唱し、井上さんらを歓迎した。この合唱の様子はビデオに収められ、神津氏に届けられることになっている。
 元ラーモス日伯文化協会会長、同移住地創設などに関わった本多文男さんの音頭で乾杯が行なわれ、夕食になった。その間、井上さんによる謝恩の歌謡ショーが行われた。舞台衣装に着替えた井上さんは会場に降り参加者の間で歌うなどしながらたっぷり10曲を披露した。
 木村総領事も舞台に上がって一曲披露し会場を盛り上げ、ショーが終わると総領事の音頭取りで会場はアンコールの大合唱へ。井上さんは「For You」(高橋真梨子)を歌いあげ、再度会場の人々を惹きこんだ。
 ショー終了後は参加者と井上さんらとの記念撮影となり、和やかな交流の場となった。


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 ラーモス移住地の住民の間では、木村元在クリチーバ総領事は「発想が柔軟でお役人的なところが少なく、若者との交流にも積極的。着任挨拶では参加者を爆笑の渦に巻き込むなど大変ユニーク」と評判が高いという。なんと、ブラジルでカラオケ大会出場経験もあるそう。総領事は、井上さんにプロ歌手としての歌唱技術などを質問したりして話が弾み、お互いに良い出会いだったと喜んでいたとか。2人が盛り上がる中、「次はクリチーバで公演だ!」という声も飛んでいたという。次回のブラジル公演ではきっと、再びクリチーバの舞台に立ちそうだ!?