三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG、本社東京)が傘下の株式会社三菱東京UFJ銀行を「株式会社三菱UFJ銀行」に変更したことを受けて、今月2日、海外拠点も変更された。ブラジル三菱東京UFJ銀行は今後、英語の社名『MUFGバンク(ブラジル)』となる。今回の行名変更にあたり、同社の木下誠頭取(神奈川、52)と小西良一副頭取、中南米支配人室長(大阪、50)が変更の理由を説明したほか、ブラジルでの意気込みを語った。
木下頭取によると、持ち株会社と名前を同じにすることで行名の知名度を高める狙いがあるという。「行名に『東京』がつくことで日本のものと意識されがちだった。国際ブランドとしてのMUFGを浸透させることを目的とした変更」と説明した。
また、「行名が変わったからといって提供するサービスの内容が変わるわけではない。これからも質の高い技術、サービスでブラジルに来たお客様に貢献したい」と意気込みを語った。
同行の前身は1919年にリオ拠点を持った横浜正金銀行であり、今年でブラジル進出99年目になる。小西副頭取は「日系社会のおかげでこれだけ長くブラジル市場でビジネスができている。会社としても日伯の懸け橋になりたい」と謝意を述べた。
今年の日本移民110周年事業では、文協ビル内の史料館改装事業に関心を寄せている。
小西副頭取は「ジャパン・ハウス(JH)もでき、日本への関心の高さが伺える。JHを訪問した人が日系社会に興味を示し、同史料館を訪れるようになれば良いと思う。時間があれば当地への出張者を同史料館に案内したい」と語った。