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ベネズエラ危機=難民100人がサンパウロ市に到着=今後更に2回で合計300人受け入れ

 【既報関連】ブラジル北端のロライマ州には、深刻な経済危機、政治危機に瀕しているベネズエラから大量に難民が押し寄せている。「許容量は限界」と同州政府が悲鳴をあげる中、5日に、ロライマ州から100人のベネスエラ人がサンパウロ市に到着すると、4日付現地紙が報じた。
 これは連邦政府とサンパウロ市の間で交わされた合意に基づいており、1回100人ずつ、3回で300人のベネズエラ人の移送が見込まれている。ベネズエラ人たちはロライマ州都ボア・ヴィスタ市から空軍機で移送され、サンパウロ市南部サントアマーロと東部サンマテウスにある、期間限定受け入れセンター(CTA)に身を寄せることとなる。市側は、第2便は30日以内に着き、第3便も順に到着すると見込んでいる。
 連邦政府によると、サンパウロ市側は難民受け入れに際し、「中等教育を受けた、若く、職を見つけられる可能性の高い独身男性か、家族連れ」という条件を付けたという。
 サンパウロ市社会保護局のフィリペ・サバラ局長は、既に20社以上がベネズエラ人の面接を申し出ており、職種は、語学学校、IT関係、建設業、自動車関係などがあるという。
 連邦政府とサンパウロ市間の合意は2月に結ばれていたが、最初の到着が4月になったのは、ロライマ州と保健省が、難民の移送前に麻疹やジフテリアの予防接種を行うことにしたからだ。
 麻疹もジフテリアも基本的な予防接種だが、経済危機下のベネズエラでは接種が徹底されておらず、ロライマ州では麻疹患者42人を確認済みなど、ブラジル人も含めた感染者や擬似感染症者が相当数報告されている。