陸軍のエドゥアルド・ヴィラス・ボアス司令官が3日に軍のツイッターで行った発言が、国内外に強い波紋を投げかけている。5日付現地紙が報じている。
ヴィラス・ボアス司令官は3日、4日の最高裁での審理でルーラ元大統領への人身保護令適用が認められた場合を想定して、陸軍のツイッターで「罰を負わせないままに終わるようなことは許されないこと」と発言。これが多くの人に「軍の介入か」と思わせ、ネット上が混乱した。
これに対し、海軍のニヴァウド・ルイス・ロサット司令官は4日、憲法を遵守することの重要性を語り、ヴィラス・ボアス司令官の発言に不快感を示した。
元来、軍関係者が政治的発言を行う場合は事前に許可をとらなければならず、ヴィラス・ボアス司令官の行為は法規に反していた。
ブラジル弁護士会(OAB)も「過去の過ちは2度と繰り返してはならない」と、軍介入かと疑われた同司令官の発言を批判した。
テメル大統領も、4日に行った演説で憲法遵守を強く訴えかけた。
また国際的な平和運動団体、アムネスティ・インターナショナルも、同司令官の発言を、「三権分立を脅かしかねない、きわめて問題のある発言だ」と批難している。