ジャパン・ハウスは「地域活性化プロジェクト」をスタートさせている。これは日本の地方の多様な魅力を発信することを目的とするもの。まず手始めとして、新たに開館するロンドンで新潟県燕三条地域の「燕三条工場の祭典」と連携した企画を10月頃に実施することが発表された。同祭は地域の名だたる工場が期間中に工場を開放し、一般の人にモノ作りの面白さを体感してもらうもの。これをモデルとして、サンパウロでも同プロジェクトが推進される見込みとか。まだ調整中というが、当地では県人会と共同で地方の魅力を発信してゆくことも検討されているという。日系社会と手を携え、新たな日本の魅力を発信して欲しいところか?
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CIATE(国外就労情報援護センター、二宮正人理事)が同センター(Rua Sao Joaquim, 381, 1o. andar, sala 11)でポ語の講演会を続々と行う。各回午後2時から、入場無料だが要申し込み。本日は「デカセギ職場での便利な会話例」、12日は「日本のデカセギ:魅力と敵意」、「着物(京友禅)と浴衣―特徴、柄や傾向」(17日)、「訪日就労希望者へ重要なヒント」(19日)など。詳細や申し込みはCIATE(11・3207・9014)まで。デカセギ関係から日本文化、「アウトアジューダ(自己啓発)」的な話題までと幅広い内容だ。訪日希望の孫や親戚などがいれば、参加するよう誘ってみては?
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俳誌『朝蔭』第461号が3月に刊行された。《よもぎ餅教わりし姑の仏前に》(山城みどり)にはしんみり。キリスト降誕場面の人形群の中に、よく見ると日本の神様がいる移民社会らしい光景を詠った《日本の神も飾りてプレゼピオ》(島村千世湖)はいかにもブラジルらしい。《日記買う生きてる証拠綴らむと》(小林幸子)、《淡きれぬ祖母の背を撫で糸瓜(へちま)水》(宮崎マリア)、《四時起床テレビの前に初相撲》(川上淳子)には思わずにっこり。《土民等は塩つけて食ぶ青マンガ》(土井モヨ)はボアビスタらしい作品か。《サビア鳴き夜明けし村の清清し》(田端萬里子)もさわやかな状景が思い浮かぶ作品。