落書きクラブや日系文学会員として執筆活動した谷口範之さんが11日午前3時30分、サンパウロ市パライゾ区のサンクタ・マジョリ病院で老衰のため亡くなった。享年93。
谷口さんは1926年4月1日、広島県生まれ。
終戦後の壮絶な経験を記した自分史「私のシベリア抑留記」には、《終戦半年前、三月に第百十九師団歩兵連隊機関銃中隊に入隊し、満州国の北西部・免渡河(めんとか)に。六月はじめ、伊列克得(いれくと)で半永久陣地の築城作業中にソ連軍が侵攻。「わずか四日間の戦闘で、連隊は半減した」(二十三頁)とある。
シベリア抑留後、1957年5月にパラー州のグアマ連邦移住地に入植した。第四次アマゾン入植者としてグアマ移住地に入った谷口さんの体験を描いた「ガマ移住地移住記」などの読み応えのある自分史を残した。
本日午前、ヴィラ・アルピーナ墓地で火葬が行なわれる。
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