保健省が行うインフルエンザの予防接種キャンペーンは23日に始まるが、ゴイアス州では13日に始まり、長蛇の列ができたと13日付G1サイトなどが報じた。
予防接種が前倒しされたのは、同州ではH1N1型のA型インフルエンザが猛威を振るっており、10日現在でH1N1患者(重症者のみ)が64人、内8人が死亡したと報告されているからだ。また、12日には9人目の死者確認との報道もあり、予防接種への関心は高かった。
ゴイアニア大都市圏では、予防接種初日の13日は朝2時から並んだ人もおり、各地で長蛇の列ができたという。
ゴイアス州での予防接種は、13日~5月20日が60歳以上の高齢者と医療関係者、心臓疾患や重度の呼吸器疾患、糖尿病や肝炎などの慢性疾患のある人、23日~27日が妊婦と出産後45日以内の人、生後6カ月~5歳の子供、30日~5月11日が教師、全国一斉の予防接種推奨日の5月12日と14日~6月1日は全てのグループが対象だ。先住民と刑務所の囚人は全期間中、接種が受けられる。
他の州や連邦直轄区でのキャンペーンは23日~6月1日で、対象者はゴイアス州の例に準ずるが、日程は州や市毎に確認する必要がある。
今年の予防接種は、A型インフルエンザ(H1N1とH3N2の2種)とB型インフルエンザの混合型だ。H3N2は昨年の香港型に代わり、シンガポール型が組み込まれている。
保健省によると、7日現在のインフルエンザ患者(重症例)は、286人(死者41人)だ。内訳は、H3N2型71人(12人)、H1N1型117人(16人)、未特定のA型46人(7人)、B型52人(6人)となっている。
他方、保健省は、昨年の7月1日から今年の4月10日までの黄熱病の患者は1127人、死者は331人に達した事も報告している。前年同期の患者は712人、死者は228人だったから、患者数、死者数共に増加傾向が続いているが、予防接種実施率は、リオ州40・9%、サンパウロ州52・4%、バイア州55%と芳しくない。サンパウロ州での予防接種は5月末まで延長されている。