大統領候補のジャイール・ボルソナロ氏が12日にロライマ州で講演を行い、先住民保護区を経済的目的で開発することや、ベネズエラからの難民キャンプを作りたいなどと発言し、物議をかもした。13日付現地紙が報じている。
ボルソナロ氏は遊説先のロライマ州ボア・ヴィスタで講演を行ったが、そこで先住民の土地の開発と、ベネズエラ難民の受け入れについて意欲を見せる発言を行った。
ロライマにもかなりの面積の先住民保護区があり、経済目的での開発は環境保護の立場から国際的に反対が強い。昨年9月には、テメル大統領が開発のための法案を取り下げた経緯がある。
また、ベネズエラからの難民に関する言及は、極右主義のボルソナロ氏が、ブラジルの労働者党(PT)の支持を得ているベネズエラの左翼独裁政権批判を念頭においた受け入れ発言のようだ。
ボルソナロ氏は、ベネズエラ人は兄弟だが、現在のように、州民たちとの間に問題を引き起こすようなあり方はよくないとし、難民キャンプを設けることを提唱した。
ロライマ州はベネズエラと国境を接しているため、同国からの難民が急増中で、ボア・ヴィスタだけでも4万人を超える規模となっている。同州民と難民との間では緊張関係が生まれ、ベネズエラ人を他州に振り分ける作業もはじまっている。