【既報関連】ルーラ元大統領が逮捕・服役開始となった7日から週が明けた9日(月)、ブラジルの政治と今年10月の大統領選の行方が一層不明瞭になり、政治リスクが増したとして、ドル/レアル相場は1ドル=3・42レアルを突破した。
その後のドルは一時、3・42レアルのラインを下回ったが、13日には、16年12月2日以来の高値となる1ドル=3・4263レアルをつけた。金融関係者はこのドル高傾向はしばらく続くと予想していると、16日付現地が報じた。
1月30日のドル相場は、1ドル=3・1803レアルで、それから2カ月半も経たない内に、ドル価格は対レアルで7%以上も上昇した事になる。
専門家たちは、ドル高傾向はしばらく続く見込みだから、ブラジルから国外に旅行するために米ドルが必要な人は、「漫然と下がるのを待つのでは、結果的に損をすることになりかねない」としている。
レートも、同じタイミングで両替しても両替商によって違いがあるので注意が必要だ。また、「両替する都市によっても差が大きい」と、オンライン両替サイト、メウ・カンビオのマティアス・フィッシャー氏は忠告している。
投資顧問会社ガイド・インベスチメント社のエコノミスト、イグナシオ・クレスポ氏は、「今年の大統領選は投票の半年前の時点で、まだどのような顔ぶれで争われるかさえもはっきりしない上に、米中間の貿易摩擦やシリア空爆などの要因のせいで、市場は慎重になっている」と分析した。
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